中学2年生は、静修会でイエズス会の山内保憲神父様から『いつも喜んでいなさい』というテーマの講話を頂きました。
中学2年生はまさに思春期の只中にあり、いろいろ困難を感じることがあるだろうから、その困難の解決のヒントになればということで話をして下さいました。
山内神父様自身が現在90歳を超えるようなご高齢の神父様たちの介護をされているということですが、まず中学2年生のみなさんとご高齢の神父様たちとの間には共通点があるということを話され、その共通点とはいつもイライラしているということであると指摘されていました。
そして、そのイライラは、認知のゆがみによって引き起こされているもので、中学2年生の場合は、外見は子どものようにみえるが精神的には論理的・抽象的思考能力の発達に大人になりかかっていることによって生じる認知のゆがみであり、ご高齢の神父様たちの場合は脳の機能低下による認知のゆがみであると指摘されていました。
中学2年生の場合のイライラ問題には、「勉強しなさい」問題があり、勉強することと幸福がどう繋がるのか?勉強すれば良い大学に入れて良い就職ができて収入が多くなる、それと幸福がどう繋がるのか?という問題を提起されていました。
それに対してどう考えるべきなのか?神父様は、生前輝いていたときに成し遂げた業績等が虚しくなる死の間際になって、人はどういう行動をとるのか、どういう言葉を発するのか?ということをいくつか例をあげて話して下さいました。人生の目的は、私が本当の私になることではないかということも神父様は話されていました。
最後に、神父様は、宿題という訳ではないが、「家に帰ったら自分が明日死ぬとして自分の人生を振り返ってみて下さい」と言われ、「現在、みなさんは様々なイライラや困難を感じているでしょうが、人生の先にあるもっと大切なものがわかれば、それらの困難の中でも喜びを感じられるのではないか」と話されました。
中学2年生にはなかなか難しいテーマについて、時に面白いエピソードに身振り等を交えながら、生徒たちを最後まで飽きさせずに山内神父様は話して下さいました。生徒は終始真剣に聞いていました。