いよいよ夏休みが始まりました。晃華学園では、夏休みの夏期講習と同じ時期に、大学の先生方をお招きして、模擬授業を行っていただいております。
今日紹介するのは、東京理科大学清水克彦先生の授業です。清水先生は、iPad上で操作する数学アプリGeoGebraを利用して、「Van Aubelの定理」などの初等幾何学についてお話くださいました。
本校では、中学1年次からiPadを全員が利用しています。GeoGebraは関数や幾何、因数分解など数学を視覚的に学ぶためのツールで、晃華学園の日々の授業でもこのアプリを利用しています。
今回の講義は「コンピュータは数学の顕微鏡」というタイトルでした。四角形のそれぞれの辺の上に、その辺を1辺にもつ正方形を描き(これを「正方形を立てる」といいます)、はじめの四角形を台形やひし形などに変形すると、周囲に立てた正方形の重心を結んだ四角形がどのように変化していくかを、GeoGebra上で観察しました。
題材としては中学生の授業でも習うようなものなのですが、ここから話がどんどん発展してさまざまな難しい証明へと話が進んでいきます。最後には複素数平面にまで発展し、授業で習ったばかりの高校3年生は目をキラキラと輝かせて取り組んでいました。
清水先生は講義の最後に「初等幾何はもう調べ尽くされていて、今から新たに証明するものなんてないだろうと思われがちだが、まだまだ証明されていないものもいろいろあるし、こういうアプリで操作しながらいろいろ考えていくと、君たちも新たな発見ができるかもしれない」とおっしゃっていたのが印象的でした。