2024年度

アイスランド大使による講演会

投稿日2024/7/18

6月15日に、国際交流センターの企画により、アイスランド大使 Stefan Haukur Johannesson(ステファン・ホイクル・ヨハネソン)氏をお招きして、「アイスランドの男女平等社会について」というタイトルで講演会が行われました。世界経済フォーラムが発表する「ジェンダー・ギャップ指数」のランキングで、アイスランドは15年連続で世界一位を獲得しています。女性の権利やジェンダー・スタディに強い関心を抱く生徒たちが40名ほど集まりました。

はじめに、地図を示してアイスランドの地理的な条件などを、クイズ形式で確認しながら、北欧諸国とも海を隔てて位置するため、独自の歴史をたどったこと、自然エネルギーを生かした環境先進国であることなどを分かりやすく説明してくださいました。

男女同権に関しても、女性の就学/就業率の高さ、議員の男女比がほぼ同数であること、男性の育児休暇の法制化、男女の賃金格差に対するストライキ、性的マイノリティの権利擁護など、強い人権意識と結びついていることがうかがわれます。これらの動きも、一朝一夕に実現したわけではなく、長年にわたり、多くの人々が声を上げてきた成果だということが分かりました。

講演終了後の質疑応答も大いに盛り上がり、高校生の中には通訳を介さず、英語でやりとりする生徒もいました。「日本でジェンダー・ギャップ指数を上げていくにはどうしたらよいですか」という質問に対して、大使は日本の長所――相手の意見を尊重すること、伝統や和を重んじることなどを挙げつつ、違和感や不利益を覚えたときには、声を上げていく勇気を持つこと、粘り強く話し合ったり、連帯して行動を起こしたりしていくことの必要性をアドバイスしてくださいました。そのためには若い力が大切であるということも。中学生、高校生ともに学年を超えて一つのテーマについて真剣に考える、貴重な機会となりました。

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