先週の24~25日にかけてH2生物選択者でウニの受精/発生の実験を行いました。
この実験は日本財団「海と日本PROJECT」の「海を学ぶ」イベントの一環として、お茶の水女子大学(サイエンス&エデュケーション研究所と湾岸生物教育研究所)より「全国一斉ウニの発生体験」の教材をいただきました。(「内陸地域における海洋教育の実践と担い手養成(海と日本2023)」)
高校2年生の生物選択者ということもあり、全員が真剣に顕微鏡をのぞいて観察していました。生物学においては、実物の観察がとても重要な要素となります。それぞれがiPadを持っていることもあり、各々が撮影した写真をクラスで共有することもできました。
以下、生徒の感想の抜粋です。
・教科書では、受精から何時間後にどのような形になってどう変化していくというのが一定だったけれど、実際は個体差が目立っていたり、思ったように実験が進まなかったりしたので命を相手にする実験は、手順やルールが複雑で繊細だったり難しいと思いました。
・本当に小さい卵と目にも見えない精子から、本当に命が誕生していることにとても感動しました。自分たちの手で命を生み出していることもあり、刻々と成長して形を変えていくことがとても可愛らしく思えて愛着を感じました。命についての実験だったのでしっかりとウニに感謝して行わないといけないと思いました。
・受精卵や卵割、口ができる過程など色々な段階の卵を観察することができて貴重な経験でした。自分の顕微鏡で見ている卵に段々と愛着が湧き、眺めているだけで楽しく癒されました。次は泊まりがけで観察したいです!!
・プルテウス幼虫の形が独特で、何故この形を取るのか不思議に思いました。 また、他の授業を受けている間に反応が進んでしまい、全ての過程を見ることが難しかったので、1日から2日にかけてずっと観察してみたいです。
・ウニも人間と同じように受精して分裂していくところを見て受精の仕方は同じなのに最終的な姿は全く違うことがよく分かりとても面白く興味深かった。
・卵割に関して、その場ではあまり動きが見られなかったものが、時間をおいて再度観察すると大きく変化していたことが面白かった。 また、見る向きによっては卵割の様子を観察することができなかったり、ピントを手前の受精卵に合わせると奥の受精卵がぼやけてしまったりと、紙面での理解にとどまっていた知識が実験を通して立体的になったと感じる。
海の中の生物ならではの暮らしの一部を観察できたことから、海に対する観点が1つ増えたと思います。貴重な学びの機会に感謝いたします。