令和3年度調布市平和祈念事業である「ちょうふピースメッセンジャー2021」に本校の中学生が2名参加しました。今回はその活動について紹介します。
市民代表として調布市長から「ピースメッセンジャー」に任命された中学生は全部で9名。その内、2名が本校の中学生でした。
昨年度は、新型コロナウイルスの影響で、長崎への派遣は中止になりましたが、生徒たちは調布市近隣の戦跡をめぐるフィールドワーク、被爆者の手記を題材とした朗読発表、オンラインで実施された「青少年ピースフォーラム」における全国の青少年との交流などを通じて、戦争の悲惨さや平和の大切さを学びました。
今回の活動を通じて、平和な世界を実現するために、自分たちに何ができるのかを考えるきっかけになったことでしょう。以下、参加した生徒の感想を紹介します。
参加した生徒の感想①(報告書からの一部抜粋)
「私はこの事業に参加して、二つのことを学んだ。一つ目は、平和は人々の想いでできているということ。以前までの私は、平和とはもはや社会事象の一つといった風に考えていた。しかしピースフォーラム等で平和のために活動している方々の話を聞き、『平和な世の中を創りたい』という沢山の想いが集まって、『平和』な状態ができているのだと感じた。二つ目は、自分で感じたことが一番の説得力になるということ。実際に見て、聞いて感じたことを伝えて行くことが平和のためには大切だと思うし、知識だけでは捕えないものがそこにはあると感じたからだ。(略)」
参加した生徒の感想②(報告書からの一部抜粋)
「私はピースメッセンジャーとなり、貴重な経験を積み重ねていくことで、自分自身のなるべき姿が見えてくるようになった。それは、戦争の痛みを知る人間である。実際に戦争によって何かを失っている訳でもないのになぜその痛みが分かるのかと多くの人が疑問に思うかもしれない。しかし、人間は日々他人と言葉を交わし、自身の経験を伝えながら生きている。そのことによって、人間は互いに気持ちや事実を共有し合える。あたり前のようだが、この『会話』というツールによって、その人の気持ちをより深く理解できるようになる。(略)」
晃華学園でもカトリック精神に基づいた平和教育に力を入れており、毎年、平和をテーマにした講演会や学年企画が行われています。戦争の風化が危惧される中、戦争のない世界、平和な世界を実現するために私たちにできることは何でしょうか。生徒たちにも中高6年間かけて、じっくりと考えていってほしいと思います。
「戦争は人の心のなかで生まれるものであるから、人の心のなかに平和の砦を築かなくてはならない。」(ユネスコ憲章より)