テレビ電話に臨んだマラウイ委員たちは、この電話の内容をクラス内で共有するために、パワーポイント(keynote)と穴埋プリントを作り、クラス内共同宣言を出す準備を始めました。晃華学園では中学1年生よりiPadを導入し、ICT教育を行っていますが、その経験をここでも活かしているようです。
クラス内共同宣言を出すためのロングホームルーム(80分間)では、教員は一切指示を出さず、全てをマラウイ委員が動かします。マラウイ委員たちは、当日の流れや、クラスメイトに配るプリントを、短い時間で、しかし念入りに準備していきました。
そして6月22日当日を迎えます。クラスごとで流れは異なりますが、概ね以下のような流れです。
冒頭、今回のプロジェクトの目的が、共同宣言の作成ではなく、共同宣言を踏まえてSDGsの課題解決に進んでいくことであるということが再確認されました。
その後、情報共有が始まっていきます。一つ目に、マタピラ小学校からの手紙で知り得た事実を共有していきます。グループごとで、読んでいるマタピラの手紙が異なるため、自分のグループの読んでいる手紙の内容以外は、内容を知らないからです。なお、マラウイについて各自で調べ、そのことを共有したクラスもあったようです。
続いて、マラウイ委員がテレビ電話の内容をプレゼンし、シェアして行きました。テレビ電話に立ち会えなかった生徒たちは、穴埋めプリントを埋めながら、マラウイ委員のプレゼンに聞き入っていました。
「マラウイは経済的には豊かでない部分もあるかもしれないが、心の温かさなど、精神的な面では日本より豊かかもしれない」といった、テレビ電話での内容を紹介すると、「確かに~」という反応があったクラスも。
このように情報を共有した上で、グループワークが始まります。
考えるテーマは
・発展途上国と先進国の違い
・SDGs達成のために必要なこと
・私たちにできることです。
シェアした内容や、自分で調べてきたマラウイの情報を参考にしながら話し合いが進んでいきます。
その上で、班からそれぞれ意見が出され、マラウイ委員がこれを黒板にまとめていきます。
こうして、各クラスで共同宣言が出来そうなところで、時間切れ!
翌週のロングホームルーム冒頭20分間で、まずはクラス内共同宣言が完成。これを元に学年共同宣言を作っていきます。しかし、クラス内共同宣言は、クラスごとで全く異なります。
・実際の共同宣言を参考に、「前文」「宣言」「行動目標」という形式にした共同宣言
・多様な行動目標を取り入れた共同宣言
・文化交流を重視した共同宣言
・国境を越えたつながりを重視した共同宣言
このように、全く異なる行動宣言を、学年共同宣言として一つにまとめる作業を、マラウイ委員約20名が行っていきます。
まず、iPadを用いて、各クラスの共同宣言の内容を確認する提案が出され、これが承認されると次々と共同宣言がアップされていきました。互いの共同宣言を読みあいながら、次のようなことが議論され、決まっていきました。
・共同宣言の形式は、「前文」「宣言」「行動目標」にする
・行動目標は、箇条書きで考えていく
・一つのクラスが作った「前文」をベースに、文化の尊重や格差の問題を組み入れること
・一つのクラスが作った「宣言」をベースに、「先進国と途上国で壁を越えていく」といったような内容を組み入れること
このようにして、ロングホームルームの間に「前文」と「宣言」が概ね完成。
この後、マラウイ委員は時間を見つけて、行動目標をまとめていくことに。
そんな時、マタピラ小学校に晃華学園からの手紙が届いたという情報が入ってきました。
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