2024年度

第40回 合唱コンクール

投稿日2025/3/5

2月18日(火)第40回晃華学園中学校高等学校合唱コンクールが、立川のたましんRISURUホールで行われました。生徒たちは強い北風をものともせず、ホールについてすぐそれぞれの場所で発声練習を始め、コンクールに臨む熱気が伝わってきます。保護者の方も多く来場され、午前中は高校の部として1,2年生、午後は中学の部として全学年が、クラスごとの歌声を披露しました。

練習の段階から関わっていると、授業以外の場でもクラスの合唱コンクール委員を中心にして、一つの合唱をまとめ上げる苦労も知っており、全員に賞をあげたい、と思うほどの心のこもった響きが会場に満ちていました。

例年外部から作曲家で晃華学園小学校出身の町田治氏や声楽家、教育音楽の専門の先生方3人に審査をお願いしております。審査員からは、年齢に応じた声のカラーがはっきりしていることや、言葉をハーモニーと共にどのように伝えたらよいか、一人一人の思いを込めた合唱の花を咲かせてほしい、などのあたたかいご講評をいただきました。

最後に、クラス全員が音楽を選択することはない高校生にとっての合唱コンクールについて、合唱コンクール委員長Iさんの閉会のことばから紹介いたします。

………それでも私は全員で合唱することに意味があると思います。今日ここで本番を迎えるまでの道のりの中にはきっと新しい発見がたくさん転がっていたと思います。あの子は周りをまとめるのが上手だなとか、やっぱり自分は合唱が好きではなかったという気づきがあっても良いと思います。大人になれば、自分のやりたいことしかやらなくて済みますが、その時に得られるものは自分が期待したものだけです。強制されなければぜったいやらないことも経験するのが学校という場所であり、そこには人生1度きりしか味わうことのできないかもしれない感情がきっとあります。1曲の合唱のために練習を重ね、ステージ上でライトを浴びて歌いきることは時間を費やすに値する貴重な経験だと思います。

 人間には特定の匂いを嗅ぐことによって過去の記憶や感情が蘇る現象が起こることがあります。私は歌にも同じことが起こると思っています。歌にも匂いと同じように記憶が宿ります。皆さんがこの先今日ここで歌った歌をふと口ずさんだ時あふれてくる思い出が、いつか背中を押してくれるようなものであることを願って今日まで委員長として運営をしてきました。高校2年生の皆さんの中には、今日が人生最後の合唱になった人もたくさんいると思います。約40人の声とピアノだけで一つの音楽を作り上げるたのしさとその過程にある喜びを卒業して大人になっても時々思い出してもらえたら、これほどうれしいことはありません。………世界には今も先の見えない生活を送っている方がいます。1日も早く誰もが歌を楽しむことのできる日が訪れることを願い、閉会の言葉と致します。

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