晃華学園では毎年高校2年生を対象にJICA講演会を行なっています。
今年は7月にJICA職員の奥村様、JICA海外協力隊としてマラウイでの活動を経験された長井様をお招きして、国際協力に関する講演を行なっていただきました。
「支援する側」「支援される側」ではなく、互いの国について学び合い、「仲間」になっていくことの大切さを知ることができました。国際協力に興味を持っている生徒が多いですが、この講演を機に新しい視点を身につけることができたようです。
晃華学園では、こうした行事の後に「ふりかえり」として自分の考えを用紙に書き言葉にします。国際協力とは何か?本当の豊かさとは何か?生徒の振り返りから一部抜粋して掲載します。
・長井さんは、世界最貧国と言われることもあるマラウイに協力隊として派遣されて、地域の人と助け合い、足りないものは補いながら、お金を使わない生活を送っていたそうです。一見、不自由そうに思いますがモノがないからこそ生まれる「豊かなアイディア」や「生きる力」が養われて、それらは私たちの生活では得ることのできないかけがえのないものだと思いました。
・今回のお話を聞いてSDGsの取り組み方の意識が少し変わりました。特に「支援する側」「される側」という立場によって生まれる優劣のイメージから、人々すらもそのイメージを通してみてしまっているということです。発展途上国という名前から、私もどうしてもどこかで、“助けてあげないと“”かわいそう“という気持ちを持ってしまい、今回の講演会を聞いた後で、私自身の感情の押し付けになっていたのかもしれないと感じました。物をあげて終わりというよりも、関心を持って心から寄り添うことが本当の国際協力に繋がっていくと思います。
・今まで、物質的な豊かさにばかり目を向けてしまっていたことに気付いたので、違う文化についてもっと学び、「視点」を増やして、生きていく「豊かさ」や自分にとっての「豊かさ」を見つけていくことができると感じました。
・支援ではなく、学び合いだという意識は、日本国内でのコミュニケションにおいても大切だと思いました。同じ文化に生きる人であれど、育ってきた環境や立場はそれぞれ違うので、それを尊重して関わることで、より良い関係が築けると思いました。
また、講演の最後に、「車輪の会」代表の生徒から、マラウイの子どもたちに向けてメッセージをお渡しいたしました。「車輪の会」はマラウイの小学校との交流を行う有志団体です。このような学校での活動の中から、世界に向けて「仲間」の輪が広がっていくことが、国際理解の第一歩になると望んでいます。