2023年度

少し早咲きであったおかめ桜も、卒業生を見送るように、卒業式当日まで咲き誇ってくれていました。

3月16日、晃華学園高等学校の卒業証書授与式が挙行されました。

卒業証書の授与は、生徒一人ひとりの名前を担任が読み上げ、檀上で生徒一人ひとりに手渡す形で行われます。

「簡単には諦めない」。ある教員は、この学年をそのように表現しました。

この学年は中学3年生から高校2年生までの３年間、コロナ禍を生きました。オンライン授業や分散登校、行事の中止の連続。特に、責任学年であった高校２年生では、感染拡大に配慮しながら行事を復活させるという難題に立ち向かいました。

多くの教員たちが「誰に対しても気持ちのいい学年」と太鼓判を押す学年でしたが、単なる「いい学年」で終わりませんでした。コロナ禍による活動制限と緩和の繰り返しの中でも、簡単には諦めなかったその姿は、多くの教員、そして後輩たちの心を震わせました。

答辞で語られた6年間の思い出と、簡単には諦めない姿に、涙ぐむ教員もおりました。

卒業式の後には、これまでお世話になった先生方への花束贈呈も行われました。

その後、高校３年生が学園聖堂に移り卒業感謝ミサを実施しました。2019年3月の卒業式以来、保護者も聖堂に集まってのミサでした。生徒・保護者・教員の皆で歌う聖歌の響きは、卒業生へのこの上ない「はなむけ」となりました。ミサを終え、「シャローム」とともに、高校３年生は聖堂を後にしました。最後の一人が去るその時まで、拍手が響きます。

高校３年生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。

最後に、中学３年間学年主任であった教員からのメッセージを紹介します。

卒業生の皆さん、ついにいよいよですね。学校を巣立つ時が来ました。

６年前、まだ小学生のあどけなさを残す皆さんとの出会いが懐かしく思い出されます。卒業式での皆さんは、もうすっかり大人の凛とした佇まいでした。たくさんの経験を経て、大きく成長した生徒達の姿を見ることが出来るのは、教師として本当に幸せなことです。

晃華学園で学んだこと、得たものが、これからの皆さんを支えていくことでしょう。人生は準備万端整ってから、ヨーイドン！で始まるのではなく、いつだって「えっ、こんなはずじゃなかったのに」と、状況の変化に翻弄されながら進んでいきます。どのような状況に置かれても、前向きに自分の力で自分の人生を切り開いていって下さい。

シスター渡辺和子の言葉を胸に抱いて。「置かれた場所で咲きなさい。」

中学１～３年学年主任