「GOALs」は、昨年度から晃華学園・東京立正・麗澤の3校の中高生有志が協働して行っている、SDGsチャレンジプログラムです。コロナ禍の昨年度は、各校がそれぞれ(本校は、Banana to the Futures のメンバーによる「バナナペーパー」の普及啓発)東京で活動。今年度は「福島から考える持続可能な未来」をテーマとし、「東日本大震災を『教科書の出来事』にしない!」チャレンジを始めました。
…とは言え、今年の3月11日で東日本大震災がおこってから12年。沿岸部を襲い川を遡る津波、流されていく家や車、建物の屋根に残された船舶、原子力発電所に放水するヘリコプター、計画停電で満点の星が見えた東京の夜空…。あの時、今の中高生は幼稚園児だったのです。5月からのGOALsの活動は、まず「知ること」「聴くこと」から始まりました。
ご協力くださったのは、震災直後から放射能移行係数の低いコットンをオーガニックで育てるプロジェクトに携わっておられる酒井さん(株式会社起点取締役社長)。たくさん議論して悩んで「首都圏の中高生だからこそ」できるアクションを考え、9月からはそれぞれの学校の文化祭で同世代へ発信。分かったことや改善点を整理し、10月・11月には現地福島県へのフィールドワーク、イベント出展など学外へも活動の場を広げていきました。
GOALsはこれまでの活動を「オーガニックコットンで創る 福島のミライ」と題してまとめ、環境省主催「いっしょに考える『福島、その先の環境へ。』チャレンジアワード2022」に応募しました。これは、「未来を担う若い世代と共に、福島の未来を考える機会をつくり、新しいアイデアを通じたつながりの拡大を目的に、若い世代を対象とした表彰制度」です。GOALsは「福島県知事賞」を受賞し、11月26日、双葉町で行われた表彰状授与式に参加しました。(コチラ)
受賞者コメント 「『チャレンジアワードで優秀賞をいただきました』と聞いた時、涙が出そうになりました。そして、待ちに待った表彰式を迎えました。皆さんの温かい拍手を受けた際、私達の活動が認められたのだと実感し、心から嬉しかったです。今回を区切りにするのではなく、今後も福島に貢献できるような活動を続けていきたいです。」
表彰式後に実施された「ふたばふたたびツアー」では、東日本大震災・原子力災害伝承館、中間貯蔵施設、震災遺構 浪江町立請戸小学校、復興祈念公園見晴台 などを案内していただき、他の受賞者とともに「福島の今」を現地で体感することができました。また、2学期終業式後に行われた「生徒活動報告会」で、全校生徒の前で堂々と発表もいたしました。本校にも、震災後に東京に居を移したご家庭の生徒、東北・福島にご親戚がお住まいの生徒がたくさんいます。この活動が、校内でも校外へも深まり広がり、若い世代のアイデアや想いがより多くの人々と共有され、さらなる行動が生まれていくことを願っています。
(生徒が作成したスライドはコチラ)