12/19の終業式の日に、天文同好会は引退式と観測会を実施しました。密を避けながらの引退式ということで、いつもとは違った形でのセレモニーとなりました。
引退する高校2年生3名が後輩に向けて引退プレゼンテーションを行ったり、メッセージカードの交換を行ったりしました。また、この日は木星と土星が接近して見える時期でもあったため、木星と土星の距離や公転速度などについて顧問による講義を実施し、夕方の観測会に備えました。
引退式のあと、芝生に望遠鏡や対空双眼鏡を準備して、惑星が顔を出すのを待ちました。三日月よりも少し太めの月が見えていたので、ファインダーの微調整をしたりクレーターを見たりしながら、日没を迎えました。(気温は5℃、北風が冷たく、かなり寒かったです)。
最終下校時刻の10分前ぐらいから空が暗くなり始め、木星と土星が並んでいるのを目視できるようになりました。望遠鏡で覗くと、木星の衛星までしっかり確認でき、同じ視野に土星も入っています。同一視野に木星と土星が入って、二つ同時に観察できるというのは、誰も経験したことがないことです。というのも、木星と土星がここまで接近する現象が前回起こったのは、今から397年前のこと。望遠鏡が開発されたのが今から約400年前のことですから、当時の機材の性能では、このような観察ができた人はいなかったことでしょう。生まれて初めての経験に興奮しながら、観測会を解散しました。
天文シミュレーションソフト「ステラナビゲータ」による、観察イメージです。
実際に、望遠鏡でこのような感じに見えました!
観測会は17時で終了しましたが、生徒が下校したあと本校の4階から撮影した写真がこちらです。
1月の上旬にかけて、木星が土星から離れていく様子を確認することができます。見逃した人は、日没直後の西南西の低い空を探してみましょう。