2019年度

中学3年生 アフリカと共同宣言を出そう!⑥

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投稿日2019/9/5

6月29日、マタピラ小学校に晃華学園からの手紙が無事到着。発送したのは6月5日ですので、25日かかりました。

そしてマタピラの小学生が、晃華学園の手紙を読んでいる様子がビデオで送られてきました。そこで、7月2日、晃華学園の中学3年生は学年集会を開き、そのビデオを見ることになりました。

“Hell! My name is 〇〇”(〇〇には晃華生の名前が入る)と、マタピラ小学校の生徒が晃華学園からの手紙を読みあげていきます!その様子をビデオで見た晃華生は、楽しみながらも、「晃華学園とマタピラ小学校がつながっている」という想いを強くしているようでした。

なお、このビデオには教員が想定していなかった展開が記録されていました。
ブログ②で紹介したように、晃華学園の生徒は、自己紹介の手紙の中で、自分の好きな食べ物やアイドルグループを書いていました
しかし、そのほとんどをマタピラの小学生は知りません。そこで、青年海外協力隊の方が説明してくれることになったのですが、これが思いがけず文化の交流に!

例えば、晃華学園の生徒は手紙に「アイスクリームが好きだ」と書きましたが、マタピラの子どもたちはアイスクリームを知りません(都市では購入できる)。そこで、青年海外協力隊の方が以下のように、パソコンを使って説明をしてくれています。

また、晃華生が書いたアイドルグループの音楽を、マタピラ小学校で実際に流してくれました。

マタピラの小学生は、初めて見る東洋人女性アイドルに困惑を隠せない様子でした。

また、動画にはありませんでしたが、晃華生の「バトントワリング部に入っている」という手紙を説明するために、青年海外協力隊の方がバトントワリングを説明。その結果、マタピラの小学生の間で、木の棒を使ったバトントワリングが流行っているようです。

さて、以上のような手紙とパソコンを使った文化の交流が、マタピラの小学生に大きな変化を生んだようです。というのは、当初、「日本と交流をする」と聞くと、子どもたちの中では「日本のお菓子が欲しい」「〇〇を送って欲しい」などと、支援を望むような声が多かったようです。しかし、実際に手紙を見て、日本の文化を知ると、「マラウイのことも知って欲しい」「マラウイのお菓子を食べてもらいたい」など、マラウイから何かを日本に送りたいという声が増えていったとのことです。

さらに、7月11日マタピラの小学生と晃華学園の中学3年生でのテレビ電話が実現しました。

日本時間16時00分

マラウイ時間9時00分

当初、机と椅子はそのままでテレビ電話を始めようと考えていましたが、マタピラの教室に机や椅子がないことに気が付いた晃華生は、自ら机を取り払いました。

テレビ電話はまず、名前の呼び合いから始まりました。晃華生が自己紹介すれば、マタピラの小学生が一斉に晃華生の名前を呼び、拍手。

マタピラの小学生が自己紹介すれば、晃華生が一斉にマタピラの小学生の名前を呼び、拍手。

自己紹介を希望するマタピラの小学生

それを30分間続けました。もちろん名前を呼び合うだけですから、共同宣言に関わる情報は全く得られません。しかし、情報以上に得られたものが貴重でした。名前を呼ばれて笑ったり、飛び跳ねたり、恥ずかしがったり。当然ですが、マタピラの小学生も晃華生も一人一人が全く違う反応を見せます。遠い国の知らない誰かではなく、一人一人が異なる名前と個性を持った、尊い存在であるということを確かめ合う30分間です。この30分間によって、晃華学園の生徒とマタピラの小学生との距離は一層縮まりました。

その後、お互いで質問をしあいました。「休日は何をしているのか」「私たちのバトンを見見て下さい」「晃華のバトンも見たい!」「グレワンクール(マラウイの伝統的な踊り)を見たい」「ソーラン節を見たい」などなど。

ソーラン節を披露することになった教員

こうして楽しい時間は、瞬く間に過ぎていきました。

「支援する-支援される」「先進国-途上国」という関係から、対等な「友達の関係」へ。国境・立場・環境・距離を越えて、子どもたちが友達として、本当の意味でつながった瞬間でした。

「友達」となった両校の子どもたちは、いよいよ共同宣言を完成させます

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