晃華学園では、進路指導の一環として全学年でオリジナルの進路通信を発行しています。
学習に対して前向きに取り組んでもらうため、今年度は中学生の進路通信で『私は教科のここが好き!』というシリーズを企画しました。
これは、教員が自らの担当教科の好きなところを紹介し、学ぶことそのものの楽しさを実体験を交えて紹介することで、楽しんで学習に向かう姿勢の大切さを伝えていこうというコーナーです。
今回は、中学1年生の英語の教諭から寄稿です。
こんにちは。英語を担当している○○です。
みなさん英語は好きですか?何のために英語を学んでいるのでしょう?授業があるからしょうがなく…という人もいると思いますが、今日は「英語ができたらこんないいことがあるよ!」ということを少しお話しようと思います。
みなさんは小学校でも英語の授業があったと思いますが、私の頃は中学生になってから英語の授業が始まりました。といっても、比較的外国人が多い地区で小学生時代を過ごしたため、英語は「勉強するもの」というよりも、「コミュニケーションをとるために便利なもの」という感覚でした。中学生の時には、学校の先生の紹介で外国に住む同年代の人と文通を始めました。その文通を通して、「異文化を知ることのおもしろさ」を知りました。
世界には約200か国あり、人口は70億を超えていますが、世界にはいくつくらいの言語があると思いますか? 国の数と同じくらいの200くらいでしょうか? なんと7000以上の言語があると言われています。その中で、いちばん話されている言語は英語で、英語話者は18億人くらいいます。(母国語話者の数ではありません)。つまり、世界的にみると、4人に1人は英語を話すということになり、英語が使えると、世界中の人とコミュニケーションが取りやすくなります。そして、そのコミュニケーションを通して、さまざまな文化的な背景を持つ人たちとつながる機会が広がります。英語を学ぶということは、こうした人と人とのつながりの機会を作り出していくことにつながっています。みなさんの今の勉強は、英語の試験でよい点を取るためではなくて、その先、将来、みなさんの世界を広げることにつながっているのです!
また、英語を知り、文化の異なる人との交流を通して、日本の文化や言語を新しい視点から見つめ直すこともできます。みなさんもこれから、語学研修などを経験すると思いますが、日本からのおみやげを相手に渡す時、「つまらないものですが、どうぞ」「たいしたものではありませんが」といった表現を、英語でそのまま言った場合、どのような反応が返ってくるでしょうか?「なんで、つまらないものをくれるんだ・・・」と困惑されるでしょう。私たちが当たり前だと思っていることが、文化や言語が違うことでその解釈も変わってくるということを、実際の体験を通してたくさん発見してもらいたいと思っています。そのような発見や経験を通して、文化や価値観の多様性を学んでいくことは、英語学習、外国語学習の大きな意義のひとつだと思います。
「私は将来、ずっと日本にいるから英語は必要ない」と思っている人もいるかもしれませんが、将来いつどんな時に、英語を話せたらいいなと思うか分かりません。仕事の関係で急に外国に転勤になったり、上司が外国人になったりするかも知れません。そういう時に英語を少しでも知っていると全然違います。英語は、どの分野へ進もうと、必要になる可能性が高い科目です。言葉を学ぶことは、知識を得ることではなく、違った世界観を知るということです。異文化というのは、世界観が違う、価値観が違う、モノの考え方が違うということであり、それは違う言語を学ぶと分かってきます。
みなさん、英語や外国語を学んだ先には広い広い世界が待っています。その世界とつながるために、英語を学んでいきましょう。