晃華学園では、進路指導の一環として全学年でオリジナルの進路通信を発行しています。
学習に対して前向きに取り組んでもらうため、今年度は中学生の進路通信で『私は教科のここが好き!』というシリーズを企画しました。
これは、教員が自らの担当教科の好きなところを紹介し、学ぶことそのものの楽しさを実体験を交えて紹介することで、楽しんで学習に向かう姿勢の大切さを伝えていこうというコーナーです。
今回は、中学2年生の保健体育の教諭からの寄稿です。
「私は保健体育のここが好き」
私は昔からスポーツ大好き人間で、小・中・高の授業でももちろん体育が1番好きでした。小学校で特に楽しかったのは水泳とスキーの授業。泳ぎ自体は苦手だったのですが、みんなで同じ動きをして作った大波や渦の流れに乗るのが最高でした。冬には北海道ならではですが、グラウンドに雪山を作ってのスキー授業がありました。中学では多くの種目を経験しましたが、バスケがとにかく楽しく、メンバーを入れ替えながら何試合もやっていました。たまにバスケ専門の先生が一緒に参加して、かなうはずもないのですが勝負を挑むのが楽しかったです。高校では学校行事の球技大会で活躍することを目標にし、友達と毎時間本気で取り組み、テニスの授業では教える側の楽しさを経験しました。大学受験も体育会の部活でテニスをしたいという一心で乗り越えました。
体育がなぜ好きなのかと聞かれれば、単純に「楽しいから」と答えます。体を動かすと頭もスッキリするし、試合で勝てたり、上達を感じたりすれば嬉しいものです。そして友達と思いっきり話すことができる、それも大きな声で。教室で受ける授業では、動き回ったり、友達と話したりすると怒られます。体育ではたくさん動いて、大きな声を出して、たくさんコミュニケーションをとっていれば成績アップにつながります(とは言っても、場を間違えると怒られます)。
教員の立場から考えてみると、実生活で役立つ知識と力を身につけられることが保健体育の最大の魅力だと思っています。人間として生活する上で、心身共に健康であることはとても大切です。保健の授業では自分の体に関すること、怪我や病気について、応急手当の方法など生きていく上で必要な知識を身につけられます。体育の授業では、様々なスポーツ・運動を通して体力、協調性、思いやり、チャレンジ精神、諦めない心、コミュニケーション能力等を大きく向上させることができます。
たまに「体育は受験科目ではないからどうでもいい」というような心ない言葉を耳にすることもあります。しかし、体育が無かったら人として大切なものを失うのではないか、それくらい重要で欠かせない教科だという誇りを持っています。
スポーツ好きの人が「輝ける場所」として生き生きしている姿、スポーツ嫌いな人が一生懸命、真剣に取り組む姿、体育委員・体育祭実行委員希望者が多いこと・・・みなさんのおかげで、元々体育好きである私が、より体育を好きになることができています。これからも保健体育の授業がみなさんにとって楽しく、時に厳しく、成長できる場であってほしいと願います。