中2の国語では、週1時間は古典を学びます。中1から『論語』にも触れ、素読や有名なエピソードを通して、漢文の世界に親しみます。中2では、孔子と弟子たちとのやりとりに注目し、武勇を誇る子路、明晰な頭脳の子貢、孔子が後継者にしたいと望んだ子淵という、タイプの異なる3人の弟子を比べるグループワーク(ジグソー法)を行いました。
生徒たちは、『論語』の索引を参考にして、それぞれの弟子たちの特徴が伝わる文章を探しました。分厚い『論語』を何度も繰りながら、ふせんをつけて読み、話し合う時間が続きます。
生徒によって、お気に入りの弟子もそれぞれ違いが出ます。グループごとに選んだ文章も異なり、同じ人物を様々な視点から描いていることが分かりました。
『聖書』と同じく、『論語』も弟子たちによって書かれ、伝えられてきた書物です。
ほんの短い文章でも、現代に通じる教えが説かれていたり、生きるヒントが得られたり、一生モノの智恵がちりばめられています。デジタル時代を生きる生徒たちが、時空を超えて、孔子と弟子たちとの血の通ったやりとりから、師弟の絆や自分らしく生きる大切さを学んでいます。
(生徒の感想より)
・ふだんは『論語』を読むことが中心だけれど、グループの皆で意見を出し合ったり、弟子の性格のちがいを話し合ったりして、楽しかった。
・『論語』を通して、昔の人々の考えを知ることができ、中国の歴史に興味が湧いてきた。