2024年度

校長先生のお話(2024年10月28日の高校合同朝礼より)

投稿日2024/10/29

皆さん、おはようございます。

先週の10月25日(金)から、生徒ラウンジにて「アンネフランクパネル展」が開催されています。いくつかの大学や高校にて開催されてきたのですが、本学園でも砂口先生をはじめとした多くの方々のご尽力にて開催することができました。

皆さんも、中2の課題図書として「アンネの日記」をお読みになっていることと思いますが、もう一度思い返す意味でも、時間があったら是非ご覧になってください。

「アンネの日記」は、アンネが13歳の誕生日である1942年6月12日に、父親からプレゼントされた日記帳に記された日記です。そのわずか1か月後の7月からアムステルダムの屋根裏部屋での逃避生活が始まります。何時見つかるかもしれないという恐怖の中での生活ではあったものの、少女らしい夢を見ながら、将来の希望を抱きながら綴られていきました。その日記も1944年8月1日で終わってしまいます。8月4日、ついに見つかり強制収容所に連行されて行きました。各地にあった強制収容所に親子バラバラに送られて行きました。そしてわずか半年後、アンネは1945年2月に発疹チフスに罹り強制収容所内で亡くなってしまいます。15歳でした。ここにいらっしゃる皆さんの中にも15歳の方がいらっしゃるかと存じます。

私たちは、いつどこで生まれるかは全く分かりません。もしかしたらアンネの時代に、戦乱の中で生まれていたかもしれません。今、こうして恵まれた環境の中に立っているそのこと自体とてもありがたいことと思います。神様に感謝、両親に感謝です。

実際の「アンネの日記」は、本の「アンネの日記」と違って、本当は後ろに真っ白なページが何ページも残っていたはずです。そこには、アンネの夢や希望が現実となって書き込まれていくはずでした。それが1944年8月1日で終わってしまい、その後に続く白いページに書き込まれることはなく、白いまま終わってしまったのです。

皆さんの中にも日記をつけていらっしゃる方があるとは思いますが、白いページには、これからの夢や希望を現実化させる一日一日が書き込まれていくはずです。日記をつけていらっしゃらない方でも、先日終わった中間試験の後のノートには、まだまだ白いページが残っているはずです。これからその白いページに、今後さまざまな勉強の内容が書き込まれていくはずです。書き込まれていくその1ページ1ページが、皆さんの夢や希望を現実に引き寄せていく1ページ1ページなのです。皆さん、夢や希望に向かって1ページ1ページ書き込んでいってください。1ページ1ページを書き込むことができる環境にいることを感謝しつつ、今日のお話を終わらせて頂きます。

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