2024年度

校長先生のお話し(2024年度1学期始業式)

投稿日2024/4/11

今日から新しい年度2024年度がスタートいたします。新しい学年での学校生活が始まります。

新年度を迎えて、いろいろ計画していらっしゃるかと思います。一年の計は元旦にありと申しますが、学校生活では、一年の計は始業式にあり、ともいえます。目標をしっかり立てて勉学にクラブ活動に頑張ってください。

他人を思いやり、他人のために力になろうという考えは素晴らしいものと存じます。しかし、他を思いやり他のために何か役立とうとするならば、まず、自分自身がしっかりしていなければなりません。自分自身がしっかりするためには何をすべきでしょうか。

先ほど、目標を立てて頑張ろうと申し上げましたが、まず、目標の立て方について考えたいと思います。何事にも目標は必要と思います。

目標を立てる際に重要なことは何でしょうか。きちんと努力すれば実現しそうな目標を立てることです。あまりに高い目標を立てると、その目標を達成するためにかなり無理をしてしまい、挙句の果てには達成できないが故の無意味な挫折感に陥る恐れさえ生じてしまいます。

逆に、容易に達成できるような目標だと努力する気持ちは薄れ緊張感もなくなってしまいます。目標を立てたら、その目標の水準を考えることが大切です。

私の専門分野であります会計学の分野に簿記検定という検定試験があります。その1級の試験科目に原価計算という科目があります。その原価を計算するときにあらかじめ原価の水準を設定いたしますが、その際の重要な考え方に標準原価という原価概念があります。原価設定する際の目標となる原価です。その決め方は、単に過去の平均的な原価ではなく、通常の人がきちんと努力すれば達成できる水準の原価です。水準が高すぎても低すぎてもだめです。少し頑張って努力して達成できる水準です。皆さんに申し上げている目標の水準もそれにあたります。少し努力して達成できることがポイントとなります。

そして、その目標を達成することで、達成感も得られます。この達成感も実は大変重要です。自分にとってやったという気持ちです。他人は関係ありません。自分が自分でやったという感覚が大切です。英語検定4級とか3級とか、自分で決めてそれを達成したときはとても気持ちがよいものです。他人からみれば4級とか3級とかはレベルの高いものではないかもしれませんが、自分はうれしいのです。達成感があります。その達成感を再び感じたくて、次のチャレンジがあります。4級の方は3級へ、3級の方は準2級への挑戦意欲が湧いてきます。最初から2級や1級では挫折感ばかりで、次にチャレンジしようという気分が湧いてきません。

私の場合、大学の商学部に入り、初めて簿記を習いました。簿記検定試験という試験があることを知り、挑戦することにしました。簿記検定3級の一番やさしいところからスタートし、少しずつ達成感を味わいながら、級を進めていき、結局は、会計学が専門になり、気が付いたら会計学の先生になっていました。

次に、いつまでに達成するかという締め切りを考えることが大切です。締め切りがないと結局何もやらないことになってしまいます。私は、1年前、『現代中国会計:歴史・制度・教育・管理からの究明』という本の第3章「台湾会計制度の歴史と発展」というテーマを執筆担当する依頼を受けましたが、締め切りがあるので書くことができたともいえます。締め切りに間に合わないと、出版社に迷惑をかけるだけではなく、次の仕事も回ってきません。一旦、その仕事から外されるとなかなか次の仕事は巡って来ません。私は仕事が次の仕事を呼ぶといっています。依頼されてから1年後の昨年9月30日の締め切りに間に合わせて書いたのがこの本です。

ここで、本年2024年度の晃華学園中学校高等学校の重点目標について、考えてみましょう。次の3点が重点目標として挙げられています。

学年や教科の枠を超えた協力体制によるカリキュラムが用意されています。これにより、特別活動や教科横断的学習等を通して探究的な学びを一層深めています。SDGsに関する活動なども、その代表例です。
オンラインツールを使った学習環境が整備され、情報教育が強化され、ICTを積極的に活用した教育が行われています。
イギリスでの語学研修、Global Studies Program、ターム留学等を実施するなど、英語力の強化を図るとともに、国際教育に力を注いでいます。模擬国連へのチャレンジなども素晴らしい活動です。

最後に、晃華学園は晃華学園のSchool Mottoは、「神を敬い、人を愛し、マリア様にように、正しく、強く、美しく」です。教職員一同、愛と情熱をもって応援します。頑張りましょう。

 

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