2019年度

9月30日 高校合同朝礼  「虹」のお話

投稿日2019/10/2

おはようございます。今日は、虹について二つのお話しを紹介し、そこから人間について考えてみたいと思います。

先ず始めに、旧約聖書で虹は「ノアの洪水」の物語に出てきます。洪水の後、神様は、二度と人類を滅ぼさないというノアとの契約の印として天に虹を置きました。その虹についておもしろい解釈があります。その解釈を英語とフランス語の言葉からから見てみますと、英語では、虹は a rainbow で、 rain(雨)とbow(弓)からなり、雨の後にかかる弓、の意味。仏語では、arc-en-ciel で、 arc (弓)と ciel(空)からなり、空にかかる弓 の意味です。英語もフランス語も同じ意味です。このことから虹とは、神様が天に置かれた弓を表しています。弓はなにかというと戦の武器です。ですから、神様はご自分が洪水を起こさざるを得なかった人間の悪、人間間の敵対が無くなるようにという願いを込めて、武器であるその弓を人間から取り上げ、天に置かれた、という解釈です。なんだか、絵本になるような解釈です。

 

次に、虹についてのインディアンの伝説・お話を紹介します。

〔ある日、地上の七つの色が、自分こそ1番優れていて、重要だと、口々に言い始めました。

緑が言いました:私が1番重要な色だ。緑で満ちた平野を見てください。私はいのちと希望のしるしなのです、と。

青が緑をさえぎって言いました:きみはこの地上のことしか見ていない。空と海をよく見なさい。命のもとである水は青色なんだ。

黄色があざ笑い始めました:私黄色は、笑い声、陽気さそのものです。太陽も月も星も黄色でしょ。私がいなければどんな喜びもありません。

オレンジがトランペットを吹き鳴らし始めました。私は健康と力の色だ。人間の体内で命を助けているんだ。必要なビタミンはすべて供給しているし、ニンジンやカボチャ、オレンジやマンゴ、パパイヤのことを考えて見なさい。

赤は限界に来て、叫びました:私こそが皆さんすべての主人です。生命をもたらす血液は赤ですよ。

緋色が威風堂々と立ち上がり、私は王国と権力の色だ、と言いました。諸侯の王達、国家元首たちは、私を権威と知恵の象徴として選び、人々はそれに聞き従っているではないか。

藍色がゆっくりと話し始めました。私は静寂の色、思考、熟慮、そして、深い水を表わしています。皆さんは私に全然注意を払いませんが、私がいなければ、皆さんはうわべだけの者になりますよ。皆さんが内的バランスを取るためには私藍色が必要なのです。

それぞれの色は口々に自分のことを自慢し続け、その口論はますます激しくなっていきました。そこに突然、稲妻が走り、雷が轟き、雨が滝のように降り始めました。七つの色たちは恐ろしくなり、互いに身を寄せ合いました。

雨が口を開きました:常軌を逸した色たちよ、つまらないことでけんかをし、お互いが他の者の上に君臨しようとしています。神様があなたたち一人ひとり愛し、その存在を望み、ユニークな者として、お造りになったのを知らないのですか。手を取り合って私と一緒に来なさい。神様は、あなた方一人ひとりがご自分から愛されていることを思い起こし、平和のうちにともに生きられるように大きな虹のアーチとしてあなた方を空一杯に広げようとしておられます。そのアーチは、神様が共にいることの約束、明日への希望の印となるのです〕、というお話です。

この二つのお話は書かれた年代も場所も異なっていますが、言わんとしていることは同じです。つまり、人間というものは少しでも他の人より上に立ちたくて、いさかいを起こします。けれども、神様は人間を互いに敬いあい、共に生きるものとして造られました。そのことを思い出すようにと虹を天に置かれたということです。皆さんが雨上がりに虹を見た時、この話を思い出してもらえたらな、と思います。

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