校長職に一番似つかわしくない私が校長室の椅子に座っています。
教師という職業は私にとって、選択肢にはないものでした。他の使徒職のために神学を学び、ついでにとった教職が生かされて今があるのですが、晃華学園に勤めた最初の数年間は、喜んで働いている、という状態ではありませんでした。保健室のお手伝いと宗教を教えるために専任になりましたが、あと何年で辞められるかな、ということばかり考えながら過ごしたものです。
でも、ある日、ふと、何故神さまが私に晃華で働くように望まれたのかを悟ったのです。保健室のお手伝いや宗教を教えることは二の次で、学校の中に存在すること、いうなれば、DoイングではなくBeイングだということが分かり、それからは学校に行くのが嘘みたいに楽しくなりました。
そうなると、思ってもみなかった仕事が飛び込んでくるものなのか、3月半ば過ぎ、当時校長だったシスター広野から「ちょっと校長室に来なさい」と呼ばれ、新中1の担任をするようにと言われました。ご懐妊なさった先生の代役です。新年度間際に、何が何だかわからずに放り込まれた感の強い担任職でしたが、一年間やってみて、担任の仕事にはまりました。続けて6年間担任をさせていただき、私には、教師と言う自覚よりも担任という自覚のほうが強くあります。
従って、今、校長というより、職員室組の担任という気持ちで過ごしています。