2017年度

中学1年生 コラボ授業「”人に優しい食事”を考える」その2

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投稿日2018/3/28

その1はこちら

地理の授業をきっかけに“人に優しい食事”を考え始めた生徒たち。
これと並行して、生徒たちは家庭科の授業も受けています。

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栄養素などの調理に関する基本的な知識を身につけることで、自分たちの考えた“人に優しい食事”に三大栄養素が含まれていなかったことに気が付いた生徒もいたようです。
イモは腹持ちが良いことを知り、「イモを使ったスープにすれば良かった!」といった声も上がりました。

また、実際に調理実習班で調理を行いながら、油を使った際の後片付けの大変さ、調理そのものの大変さを体感していきます。
さらに、教員が「被災地は、調理機材などの調理条件が厳しい」という声掛けを行うと、生徒からは「私たちだけでも作れる料理にしないと」という反応がありました。
自分たちが“人に優しい食事”で考えていたメニューが、後片付け・調理方法などの点を考慮に入れていなかったことに気が付いていきます。
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地理の授業では、南アメリカ州を扱う中で、児童労働やフェアトレードについて学んでいきます。
食材欄には「子どもの奉仕によりつくられている」というチョコレートがあります。
このチョコレートで“人に優しい食事”を作っていた調理実習班は、自分たちのメニューの問題点に気が付いていきます。

さらに、図書情報センターに、“人に優しい食事”に関するコーナーが設置されているので、授業だけでなく書籍で得た知識も使って、“人に優しい食事”を考えていきます。
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このように、様々な知識を学んだ上で、地理の授業中に再び“人に優しい食事”について考えていきます。
一度目の“人に優しい食事”を考える課題との違いは、個人作業であるということです。
この課題では、教員が設定したメニュー1・2・3・4がそれぞれ、何を重視して“人に優しい”のかを、個人で分析してもらいます。

それぞれのメニューは、
その1:外国産の製品を使わない、完全国産メニュー
その2:栄養バランスを重視した、栄養重視メニュー
その3:アレルギーの人でも食べられる、アレルギーフリーメニュー
その4:九州周辺でとれた食材のみを使った、地産地消メニュー
になっています。

これらのメニューを分析したうえで、
生徒たちは、「最も人に優しい食事だと思うメニュー」と「最も人に優しくない食事だと思うメニュー」を選び、それぞれの根拠を100字程度で書いていきます。

栄養素が高いが、アレルギーのある人が食べられないメニューを優しいと考えるのか、
地産地消で輸送にかかるエネルギーが削減できるが、栄養素があまりないメニューを優しいと考えるのか、
生徒によって、判断は異なります。それをあえて選ばせることによって、自分が大切にしたい価値観を明確にしていきます。

このように、地理・家庭科・書籍を通して、“優しさ”に関する知識を身に着け、自分が大切にしたい価値観を明確にした上で、地理の授業での最後の活動に入ります。

次回は、地理での最後の活動と、英語での活動をご紹介します。

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