新入生のみなさん、入学おめでとうございます。ただ今、158名の皆さんの一人ひとりの名前を担任の先生方が読み上げてくださいました。たいへん明るくて気持ちの良い返事が返ってきました。今日から、晃華学園中学校の生徒です。皆さんの入学を心から歓迎いたします。
さて、皆さんの入学に際し、わたくしからお話ししたいことがありますので、聞いてください。
皆さんとは初対面ではありませんね。河口湖のオリエンテーション合宿で夜にお話ししましたし、いっしょに食事をして、富士レーダー博物館や淡水魚水族館へ行きました。皆さんの明るく元気で、きちんとした態度に感心しました。その時のお話と重なるところがありますが、皆さんに身につけてほしいことを二つお話します。
合宿では学年の先生方からお祈りの仕方を教えてもらいましたが、それは心を育てるためであることはもうわかりましたね。聖書の中で、「互いに愛し合いなさい、これが、わたしがあなた方に与える新しい掟である」とイエス・キリストはおっしゃっています。このことを忘れることなく学園生活を送っていって下さい。お互いにお互いのことを気遣って下さい。そうしてこころを育てて下さい。だれとでもわけ隔てなく関わってください。これからクラスに分かれて日々の生活が始まりますが、毎日、担任の指導のもと朝礼の時は「主の祈り」、終礼のときは「アヴェ・マリアの祈り」を唱えます。何度も唱えていると、自然に口からついて出てくるようになります。これが大事なのです。
お祈りとは、こうあってほしいということを、口にだして神さまに願うことです。それをここにいる全員、中学高校の先輩たち全員と毎日毎日繰り返すことの大きさを考えてみてください。その願いはきっとかなえられるでしょう。
もう一つは、しっかり勉強して、考える力を養って下さい。今はネットでいろいろな情報が得られますが、そういう情報と勉強は異なります。学校で勉強する内容はもっと深いものです。これからの6年間で、すべての科目を通じて考える力を養って下さい。そのためには、みんなで教え合って学ぶ、ということがとても大事です。晃華学園では、授業の間や試験の前になると、生徒同士で分からないところを教え合っている光景を目にします。そのようなことを通じて友達ができ、信頼関係が築けます。また、どうしても分らなかったら、先生に質問して下さい。職員室前にテーブルといすが並んでいるのを知っていますか。どうして廊下にそれらがあるのでしょうか。食事をしたり、飲み物を飲んだりするためではありません。そこで先生に教えてもらうためです。ぜひ積極的に質問しましょう。
皆さんは、急激な成長期をこれから迎えます。自分でもびっくりするくらい変化する時期なのです。この時期に、自分の可能性と問題点がはっきり見えてきます。可能性ならそれを引き出し、問題点なら解決しなければなりません。そうして、いよいよおとなに近づいてゆくのです。大切なのは、ここで目標をつくって、希望を持ってそれに向かって努力することです。目標と希望があると、元気になります。だから努力できます。そのようにして少しずつ将来を切り開いて下さい。
これから皆さんは晃華学園中学校の大切な生徒です。